注文住宅は完成するまでにどれくらいの期間がかかるのか
注文住宅は着工から竣工までに平均数ヵ月を要するのが一般的です。準備期間から引き渡しまでの工期は十数ヵ月が必要となるのが平均値でしょう。また、着工までに打ち合わせやプランの設計などの準備期間も必要です。注文住宅の全体の流れを知ることで、完成するまでの期間も知ることが可能となります。申込から引き渡しまでの全体の流れでは、建築確認申請と予算の見積もりが中間点と位置付けられ、その後に工事が行なわれます。
注文住宅の工事期間が数ヵ月なのは通常では変わりませんが、特に好況な時には延びることもあります。設計や準備期間も併せて十数ヵ月なのも、概ね妥当なところです。工期は任意に変えることはできませんが、準備期間は場合によって短縮が可能となります。住宅ローンは早めの準備が必要で、長期固定金利の住宅ローンであるフラット35のように、募集期間が決まっているものもあります。予算が出るのは設計が終わってからで、工事までの期間はあまりありません。
本来はプランの作成に時間をかけたいところです。プランは施主の要望を反映させる必要があり、それによって工事の内容が決まるからです。プランは通常、設計者が描くスケッチにより開始されます。スケッチの間は変更が自由です。気に入った案ができるまで、何度でも描き直しを要求してかまいません。そこで妥協すると、最後まで不本意な出来栄えとなってしまいます。スケッチの段階が過ぎると、本格的な設計作業が始まります。
施主の立場では、変更できる期間が知りたいところです。設計変更はスケッチの段階では何度でも行うことができますが、本格的な実施設計が始まると、簡単にはできません。それでも、建築確認申請を提出するまではなんとか可能なのです。しかし、建築確認申請を提出した以降は、変更はかなり難しくなります。工事が始まると変更はできなくなりますが、仕上げの色決めなどは工事中に行われます。
工期は特に好景気の場合を除き、予定通りに進むことになります。設計が一区切りするのは建築確認申請の時で、工事は地鎮祭の後に始まります。工事の中間地点で上棟式が行われ、その後は仕上げ工事が開始されます。完了検査は会社の他、確認申請検査機関により最終的なものが行われます。完了検査に合格してはじめて、竣工引き渡しができる運びとなります。注文住宅を建てる場合は、地盤や敷地の絡みで予期せぬ事態も起こり得ます。その時のためにも、順調な時に工事をどんどん進める必要があるのです。